〜成分分析〜
女
〜stove〜
ひとの骨の奥には焼却炉があってね
それまでの過去を燃やしてるとも言うし
マッチ売りの少女のように 過去の大切なFileを映し出しているともいう
赤い火の時も青い火の時もある
〜命のしずく〜
こぼれおちる
あつめても あつめても
拾いきれないのはわかっていても
拾いたいと思う
自分の時間などというものは
生きてる時間などというものは
ほんの少しで
無数にきらめく命のしずく
そのひとつにすぎない
ときおり その間をさまよい
ひもとく
私に非がないといえばなく
あるといえばある
それはもはやどうでもよくて
ただ忘れないように
ほわっと思い出すことにしている
なんにもならないけれど
だからなおさら思い出す
いたみもこうかいも もうなく
だから忘れないようにしている
ひとしずく ひとしずく
その光は美しすぎて
心躍る
人静く
〜雪の花〜
ふわりと魂のあかりが雪原に腰をおろす
まわりの氷がとけ魂のまわりが再び氷る
魂の呼吸のたびにゆきがとけまわりの冷たさにまた氷る
不思議なその形は人の様でもあり花びらの様でもある
花の中央には灯火のように魂のあかりが光を放っている
小さくかすかにそして確実に
花はみるみる大きくなり しずくを落としつつ空へむかってのびる
そして私は立ち上がりそっと雪の上に一歩をふみだす
体温が奪われていく快感 足が雪と同化する喜び
くずれながら咲く花 そっとそっと
風とともに大きなエネルギーが雪を蹴散らし
私はある場所をほりばさっと背中をつく
雪を抱きしめ大地に鼓動をこだまさせたちあがりスライドする
ふわりと体が浮遊したかと思うとまきあがり体をかけぬける
私は雪原をかけまわり気がつくとあの穴の前にいた
とうの昔に燃やしたもの
すくいあげまきあげてなげつけて叫んだ。
そんな自分に驚いてとりつくようにしどろもどろして手足をこすり
それすらももどかしくてなげだし しゃがむ
しきりなおそうと新しい雪の上によこになる。
雪の花はそうやって
現れては消える
理由などはなく
でも存在なんてものはそんなものだと
後付けの意味などなんの意味もないと
ただそこにたちあったものだけがしりえる事実が全てなのだと
誰かが教えてくれた。
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